大河原集落(おおがわら - しゅうらく)

岐阜県本巣市の根尾地域に位置する集落である。集落の近くの川沿いには大きな河原があることから、大河原と名付けられたのではないかと言われている。 大河原集落は根尾地域に点在する集落でも特に僻地にあり、交通が不便なうえに豪雪地帯ということもあり、特に冬季は過酷な生活であったことが想像できる。 役場の統計上は居住者がいることになっているが、これも住民票が大河原にあるだけであって、現在この集落に定住者は存在しない。春から秋にかけては一部の住人が定期的に通い百姓仕事などを行うのみとなっている。

この集落にいつ頃人が住み始めたのかは定かではないが、少なくとも1759年ごろの資料には、この集落に関する記述が見られるため、それよりも古い時代から人々の暮らしがあったことは確かである。集落盛期は戦後まもなく1950年頃であり、当時は27戸130人もの住人が存在した記録が町史より確認できる。

この場所の年表

1748年 根尾地域ではその土地柄百姓一揆はあまり起こらなかったが、この年に根尾地域の百姓が代官の出張先へ強訴した記録が残されている
1864年12月4日 水戸藩の尊王攘夷派が、天狗党の乱の折に大河原を通過している。蜂起した当初1000名だった部隊は、大河原集落に到着することには道中の戦闘による戦死者や傷病者が出て800名程に減っていたという
1891年10月28日 濃尾大地震が発生。集落も被害を受ける
1965年9月15日 集中豪雨による土砂崩れが至る所で発生、道路や林が流出する被害を被った

主なランドマーク

八幡神社

八幡神は古い時代から大河原の氏神として人々に信仰され、祀られてきた。

境内に聳え立っているもみの木のご神木があるが、大昔に集落で火事があった際にご神木であったもみの木も燃えてしまったとの記述があることから、現在のご神木は二代目だと思われる。現在でも一代目のもみの木の株は残っている。また、境内には倒壊した杉の大木が目を引くが、これは戦後に台風により倒壊したものである。この杉の樹齢は300年近くに及んでいたという。

大河原集会所

住民の方の話によると、定期的に元住人の人々が集まり、村の維持管理や祭事を行っている。冬季には集落の雪囲いを行うために20人程人が集まるという。

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