武奈集落(ぶな - しゅうらく)

武奈集落は滋賀県の彦根市にある廃村である。標高約500mの地点に位置し、この辺りに点在する廃村群の中でも、最も山深い場所に位置する廃村の1つである。近隣には妙幸、男鬼などの集落が存在し、妙幸は武奈の枝村として、関係性の深い集落であった。すでに定住者は存在せず、自然に飲み込まれつつあり、現在は神社と寺のみ管理されているように見受けられた。元は平家の落人が拓いた集落という伝承があり、古い記録では「無南」としてその名を確認できる。明治期に起こった大火によりその歴史の殆どが失われており、この集落の古い歴史を知る人は殆ど残っていない。

この場所の年表

1874年 枝村であった妙幸を吸収合併
1889年 周辺13村と合併して坂田郡鳥居本村大字武奈となる
1952年 鳥居本村が彦根市に合併され彦根市武奈町となる

主なランドマーク

若宮神社

祭神は應神天皇で由緒は不明である。鳥居などは全て撤去されており、現在は本殿のみがひっそりと佇んでいる。本殿の傍にある枯れた杉の大木は明治期に起こった大火によって焼失したものであるという。

厳因寺

真言宗大谷派の寺院で本尊は阿弥陀如来である。由緒やこの寺院にまつわる歴史は不明である。

妙幸集落跡

武奈から南へ1km程下った場所にある廃村である。かつては武奈とは別の集落であったが明治期に武奈に吸収合併された。武奈分校が置かれたのも妙幸であり、跡地には記念碑が建立されている。。現在でも大規模な石垣や住居跡が残っており、その他には神社も存在するが正式名称は不明。寺は妙満寺で現在は跡地に記念碑が残るのみである。

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